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伊勢崎特別支援学校の記事から見るインクルーシブ教育

車椅子で伊勢崎市議会議員の高橋のぶたかです。

 

群馬県立伊勢崎特別支援学校が記事になっていました。

障害のある子どもに廊下でも授業、特別支援学校の生徒急増で教室不足 態勢強化が必要…でも「隔離」に国連や専門家は懸念(47NEWS) - Yahoo!ニュース

 

21万人いる伊勢崎市には、23の市立小学校があり、地域によってクラス数が少なくなっている小学校もあります。

一方、県立伊勢崎特別支援学校に通う児童生徒数は、定員90名のところ160名以上もいます。

先日、私も伊勢崎特別支援学校に見学に行ってきました。

足りない教室、地盤沈下により建て付けが悪くなったと思われる引戸、不足している教職員、スクールバスなども不十分と課題が山積しております。

3年後に高等部も併設する増改築が、やっと行なわれるそうですが、今ある様々な課題を、群馬県は早急に対応して頂きたいです。

 

日本は、少子化により、普通学校のクラス数も減少傾向にあり、廃校になっているところもあります。

一方、特別支援学校に通う子は、増加傾向にあります。

 

ふと、客観的に考えると、日本の学校のあり方って、今のシステムでいいのでしょうか?

 

2022年に国連のジュネーブで行なわれた障害者権利条約の対日審査により、障害を理由に学ぶ場を分けている日本の分離教育システムに勧告が出されました。

世界では、障害や国籍によって分けない誰もが共に学ぶインクルーシブ教育へ向かっているのが主流になっています。

 

誰もが暮らしやい共生社会を目指すのなら、日本もインクルーシブ教育へ向かっていくべきです。

 

でも、もし私の子供が重度の障害児でしたら特別支援学校に通わせると思います。

なぜなら、今の普通学校が、多様な子供、特に障害のある子を受け入れる状態になっていないからです。

 

誰もが通える学校となるためには、教育内容、指導方法、組織体制など普通学校が変わっていかなければなりません。

そもそも、何を目的にするのか。

第一優先を成績というより、生きる力・課題発見解決力やコミュニケーション力・社会の縮図である集団で共に生きていくこととは、などの方が重要ではないでしょうか。

これらを変えることが非常に大変なことは、承知していますが、とても大切なことです。

 

分けるから偏った見方となり偏見が生まれ、差別へとつながっていきます。

 

障害のある子を受け入れられる学校に変わることができれば、きっと、不登校の子も減少すると思います。

 

インクルーシブとは、多様な人がお互いに支え合い共存する状態です。

下図で注目してもらいたいところは、3分類は男女が整列しているけど、インクルーシブの男女は整列していないところです。

 

学校教育を今の時代に合ったものにしていかないと子供や先生、保護者などみんなが辛いままです。

試行錯誤し、改善しているところもありますが、課題は山積しています。

 

課題解決のためには、関係者以外の多くの方にも学校教育現状とあり方に関心を持ってもらえたらと思います。

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    けんもち (日曜日, 10 3月 2024 18:03)

    1979年の養護学校義務化に反対するグループからすれば、地域の普通の学校へ通わせることこそ簡単な解決方法と言われますが、やはりケースバイケースの対応が、政治と現場が直結した判断から、解決の道へ進んで欲しいものです。

  • #2

    松本貢一 (日曜日, 10 3月 2024 20:45)

    欧米から輸入された「インクルーシブ教育」の言葉だけが踊っています。伊勢崎市は昨年、タレントの東ちづるさんを呼んで講演をしました。東さんは、「まぜこぜ」と言う言葉で社会を包摂する事を訴えていました。今の障害児隔離教育を打破するためには極論ですが政権交代しかありません。高橋さんも本音はそうではありませんか?でも立場上そうは言えませんね。高橋さんはフリーハンドの無所属ですから。

  • #3

    高橋 のぶたか (月曜日, 11 3月 2024 17:17)

    けんもちさん、松本さん、ありがとうごまいます。
    日本国民のほとんどは、現状の分離教育の方がいいと思っていて、インクルーシブ教育推進は、ほんのわずかというのが実情です。
    理解してもらうことだけでも、大変時間が掛かることは承知しています。
    来年度、群馬県が山本一太知事主導でインクルーシブ教育モデル校を検討しているとのことで期待しながら注視したいと思います。
    同時に、少しずつでも分離教育・分離社会からの脱却を促していきたいと思います。

    そして、私はどこの党にも属していない無所属ですが、市議会議員になって6年経ちますが、様々な声を持つべき議会の中において、勢力の偏りによって緊張感がなくなり、二元代表制としての機能が失われやすくなることを、問題に感じています。
    群馬県議会、伊勢崎市議会においても、勢力の偏りが顕著です。中に入っている人間として何とかしたいと思っていますが、個人個人の考えを変えることは難しいのが現実です。
    少数会派で、今自分ができることを一生懸命行なうしかないと思っています。

    自民党の腐敗は大問題で、政権交代しないと本当にこの国の政治は、国民から見放されてしまいますよね。
    次回の衆院選では、国民がまっとうに投票することを期待したいです。
    前橋市長が、小川晶氏になったことは、明るい兆しですね。
    群馬も変わることができるでしょうし、伊勢崎市も変わることができます。

    何も派手なこともできない高橋ですが、誰もが暮らしやすいという当たり前の世の中になるように取り組んでいくことが、私の使命だと思っていますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。